T3 from SlumVillage and Illa J インタビュー

T3&Illaj_interview

ミシガン州はデトロイトのHIPHOPグループ SLUM VILLAGE。SVのT3とJayDee(J Dilla)の弟、Illa Jが来日ということで、AKKEE突撃インタビュー!とても気さくで明るいT3と、兄同様に音楽に深い情熱のあるIlla J。今年に入り、Twitterなどで流れていたSlumVillage解散のニュースや、YAPPARI HIPHOPインタビューで皆さんに必ず聞いている「あなたにとってHIPHOPとは?」という質問もしてみたよ。

– Slum Villageの近況について、海外のHIPHOPサイトやTwitterなどで解散という話を聞きました。
前回の来日時はElzhiとDJ Dezと一緒に来ていましたが?

T3(以下、T) : 終わり!(笑)SVはもう終わった。俺達は解散したんだ。少なくとも、今回のアルバム『Villa Manifesto』がSlum Villageとして最後のアルバムだ。解散の理由は、そういう時期だから。俺たちは10年ぐらい一緒に活動しているけど、今みんなそれぞれ自分達がやりたい事、何か新しいこと始める時期だと思うんだ。ElzhiやDezが現在彼らのキャリアで何をやっているにしろ、彼らをリスペクトしている。彼らもたぶん日本に来ると思うけど、Slum Villageとして一緒に来ることは、もう無いと思う。

– 今回はIlla Jが一緒に来ていますね。

T : Illa Jはファミリーの1人で、もちろん彼をサポートしていて、最新アルバムにもフィーチャーした。 俺にとって、Slum Villageは今でもBaatin、Dilla、俺、そしてElzhiなんだ。どんな時でも、それは変わらない。Slum Villageに今後があるとしたら、何か違ったものになると思う。俺は今、むしろ何か新しいことをやりたいと考えてる。例えば、Kill Villってグループをやろうかなと思っている。

– 最新アルバム『Villa Manifesto』について聞かせてください。

T : 『Villa Manifesto』は、Slum Village4人とIlla J、そしてLittle BrotherやHi-Tek、Babuなど、たくさんの人に参加してもらっている。もちろんDwele、DeLaSoulのPosdnousやA.T.C.QのPhifeもいて、Dillaはビートとボーカルで参加しているよ。

– フィーチャリング・アーティストはどうやって選んだんですか?

T : ファミリーみたいなものだよ。ほとんどのアーティストは何年にも渡って一緒に仕事をしてきた。俺たちをサポートしてくれている人たちばかりだ。?uestloveもドラムで参加している。皆ファミリーみたいなんだ。そういう人たちとやりたかったんだ。

– デトロイトへ行った時に7 Mileを訪れたんですが、7 Mileについて聞かせてください。

Illa J(以下、I) : 7 Mileは、今まで最高のストリートだったことは一度もないよ。カリフォルニアに行って、デトロイトに戻ってくると「うぉ~Damn!ちょっと後ろ振り返って確認しなきゃ!(危ないから)」って。(爆笑)いやいや、そんなことはないよ。自分がしっかり気をつけていれば、問題ないよ。ストリートに関しては、道が舗装されてなかったり、建物にヒビ入っていたりする。7mile出身じゃない人が7 Mileに行ったら、たぶん怖いだろうね。あと、走っている車には、気をつけなきゃダメだよ、ほんとクレイジーな運転をするから!

T : たぶん、デトロイトの素晴らしい部分を見たかったら、7 Mileはちょっと違うかな。デトロイトのダウンタウンへ行くべきだよ。そこがベストな場所。7 Mileは最後に訪れる場所だよ。7 Mileの良い部分をあえて言うならば、薄汚れていて、色々と記事に書けるようなことがいっぱいあるってことだけ。基本的に行くところじゃない。ダウンタウンへ行きな!!(笑)

– でも、7mile近辺はSVのホームですよね?だから、行きたかったんです。(笑)

T : そこはSouthFairだね。SVの曲をたくさんレコーディングした家があったり、俺らの歴史が詰まっているのは確かだ。ニューヨークの一部のエリアと同じだよ。BiggieやJay-zとか多くのラッパーは、そういったブルックリンのちょっと危ない雰囲気のエリア出身だよね。東京とは比べものにならないけどさ。東京はクレイジーなんだよ!(笑)

– HIP HOPにのめり込んだきっかけは?

T : HIPHOPは、俺の人生とキャリアを築かせてくれた。確か最初に影響を受けたのは、LL COOL Jの「Jack The Ripper」。この曲で俺は真剣にリリックを書くようになった。それから、トラブルとは疎遠になった。デトロイトでは、みんなイリーガルなことを色々やっていたけど、俺は、音楽が大好きな人たちの輪の中にいることに専念したんだ。だから刑務所に入るとか、そういったネガティブなことは無かったよ。あと、現在のHIPHOPは面白いよね。ビジネスはクレイジーだし、チャンスがいっぱいあるって訳ではない。日本やヨーロッパや他の地域では、今でもリアル・ヒップホップをサポートしていて、とても恵まれていると思う。アメリカでは、そういった事が少なくなってきていて、アンダーグラウンドの新人アーティストもあまり見かけない。彼らが活動できるマーケットが無いからだ。アメリカでは大変だよ。ラッキーなことに、俺達は今でもヨーロッパや色んな国に行くことができて、アメリカでもニューヨークやLA、シカゴも行ったりするけど、そういう機会も全体的に少なくなってきている。

– HIP HOPのどんな要素に一番惹かれますか?

I : 音楽に一番惹かれる。ドラムとリズム、そしてファンクは絶対にはずせない。スライ(Sly & The Family Stone)やFunkadelicが凄く好き。俺が子供の頃初めて聴いたグループの1つは確実にSlum Villageで、兄(Dilla)が当時制作していた曲やジョイントを小さい頃よく聞いていたけど、凄くファンキーだった。それと同時にHIPHOPでもあった。Sly & The Family Stoneを聴いているんだけど、その中にHIPHOPが入っているような感じだった。その時、HIPHOPは様々なジャンルの音楽のたくさんの要素が入っているということに気づいたんだ。様々な要素を一緒にしているだけなんだけど、絶対にベースラインやドラム、そのリズムに耳がいってしまう。特に、MCがビートの上でどうラップすべきか把握して、ビートの上でドープにライムを踏めた瞬間とか、最高だよね。もちろん、ドープなプロデューサーとドープなMCの組み合わせ、新しいコンセプト、それを全部合わせて、最高にカッコイイ。それが音楽の中でも一番好きなパートだよ。

– HIPHOPや音楽があなたの人生を救ったという体験はありますか?

T : あるよ。子供の頃に色々なトラブルから遠ざけてくれた。当時、本当に色々なことができたと思うよ。道の向いにはクラック・ハウス(ドラッグの売買場所/コカイン精製の作業場)があったし、なにか悪いことをしたかったら、できたと思う。でも、俺はHIPHOPに夢中で、そういうことは一切したくなかったんだ。俺は自分のライムやビート・メイキング、自分のクルーのことに没頭していた。そのおかげで、トラブルに巻き込まれなかったし、ドラッグ・ディーラーになんかに目もくれなかった。他人は他人で、俺はそんなのどうでもいいって感じだった。HIPHOPだけでなく、HIPHOPをサポートしている人々も俺をトラブルから遠ざけてくれた。自分達のやりたいことができなくなるから、トラブルに関わる時間もなかった。当時ダンスをやっていたけど、ダンス・ルーティーンをやるには練習しないといけないでしょ。

– あなたにとってHIPHOPとは

T:HIPHOPは若者の文化で、進化し続けている文化だよね。いまでは、HIPHOPは成熟しきって、歴史もある。それはいいことだよね。なぜなら、最初はこの文化をここまで成熟させようとはしなかったから。みんなただの若者のゲームだと思っていた。でも、現在のトップアーティストを見てみると、みんな30歳以上だよ。どんな音楽も成長して歴史があれば、パイオニアがいて、先輩たちがいる。例えば、ロックなら、the Rolling Stonesがいる。だけど、HIPHOP産業はそういったパイオニアたちをあまり意識してこなかったよね。だから、Jay-ZやDiddyみたいなアーティストが40代とかになってもゲームの中にいるということは良いことだと思う。なぜなら、彼らがHIPHOPには未来や過去があることを証明してくれているから。

I : 今こうやって日本にパフォ-マンスしに来たり、現在自分のいる状況が、自分にとって凄く意味があるんだ。俺はいつでも自分は音楽をやっていくんだって思っていた。学校に2年間行っていたけど、学校でも、いつも音楽をやって、自分がどれだけ音楽制作が好きなのかに気づいたんだ。そして、いま俺はこういう状況にいる。もしかしたら、今でも学校で勉強しているかもしれない。学校に行って勉強している人に対してもちろんリスペクトはあるけど、それは俺の道じゃないんだ。俺はどこかの教室で机に向かっているよりも、ステージに立ってパフォーマンスしたり、音楽をやっていることの方が大好き。音楽は俺にとって、とても重要な存在。俺の人生みたいなもので、そうやって育ってきた。自分の家では、いつも家中で音楽が鳴り響いていた。Al Greenから、Prince、なんでも流れていた。そしてスラムが出てきて、彼らが音楽を作り出したとき、それを別の次元に押し上げてくれた。それ以前に聴いていたシンガーやアーティストはHIPHOPへの序章だったんだよね。この音楽をやっていること、そしてこれを仕事にできたことに凄い感謝しているよ。音楽をやって幸せでいられることを本当にありがたく思っている。イェ~ HIPHOP!!

– たくさん語って頂き、ありがとうございました!

[2010/09/19 代官山 インタビュー&翻訳 by AKKEE ]
Special Thanks to: HITOMI Productions

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Illa J
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