オークランド紀行 4/4<アルカトラズ島とハイエログリフィクスのオフィス>

オークランド紀行 4/4<アルカトラズ島とハイエログリフィクスのオフィス>


YAPPARI HIPHOPオークランド紀行の続編です。カリフォルニア州のサンフランシスコ湾内に浮かぶアルカトラズ島を観光してきました。1963年まで連邦刑務所として使用されていましたが、今では多くの観光客が訪れる国立公園となっているアルカトラズ!

ここには、ヒップホップ好きには馴染深い名前の”スカーフェイス”ことアル・カポネ、”マシンガン・ケリー”ことジョージ・バーンズ、”バードマン”ことロバート・フランクリン・ストラウドなど当時の凶悪犯が服役していた刑務所です。バードマンに関しては、服役中に鳥類とその病気についての研究で国際的な権威とった方で、映画1962年制作の『終身犯』(Birdman of Alcatraz)という映画になっています。脱獄不可能と言われていたこの刑務所では、何人もの囚人が何度も脱獄を試みて失敗し、銃で撃たれたり海で溺れたりして命を落としていたのですが、唯一3人だけ脱獄に成功!その脱獄の実話を元にクリント・イーストウッド主演の映画『アルカトラズからの脱出』やハリウッド作品が制作されたりしています。「プリズン・ブレイク」や「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」など、話題の刑務所系海外ドラマが話題の昨今、ジェイルに興味津々の方にはオススメです。アルカトラズ島のツアーを検索すると、値段が異なる様々なツアーが出てきますが、アルカトラズ島のフェリー往復と入場料以外のオプションを付けて、料金を上乗せしているツアーもありますので、オフィシャルのツアーをご利用ください。アルカトラズ島のフェリー往復とオーディオ・ツアーで$38.35ドル(2018年11月現在)です。


アルカトラズ島へはフェリーで15分ぐらいで着きます。アルカトラズ島につくと島内での注意点やルールなどの説明があります。建物に「INDIANS WエLCOME」と描かれているのは、60年代のレッド・パワー運動で、ネイティブ・アメリカンの人たちがアルカトラズ島を占拠した事件の名残です。


メインの建物に行くと、オーディオ・ツアーの解説付きで刑務所の施設内をめぐります。
こちらはランドリーです。


アルカトラズ島では、ロック・アイランダーズという囚人オーケストラもありました!


脱獄不可能と言われたアルカトラズ刑務所から脱獄したフランク・モリス率いる脱獄犯3人。


刑務所内の運動場です。


囚人の態度によっては、アートや音楽も許されていたようです。


ジェイルから見えるシャバ(サンフランシスコ)の景色。気のせいか、切ない気分になります。


こちらは、食堂です。オーディオ・ツアーのナレーションのクオリティが高く、ツアーを終えた時には、どよーんとした暗い気分になりますが、脱獄犯の作戦や刑務所に勤務するスタッフの生活など細かい説明に驚愕したツアーでした。


続いて、ソウルズ・オブ・ミスチーフのフェストさんにお願いして、ハイエログリフィクスのスタジオ兼オフィスへお邪魔させていただきました。ハイエログリフィクスのオフィスは、90年代から何度か移転しているのですが、現在はフルートベール駅とコロシアム駅の中間にある工業地域の倉庫にあります。


Uberで向かっていると、周りは荒れ果てた倉庫街だったのですが、突如カラフルな建物が現れ、ハイエロの建物だけ壁面がアートに溢れていました。


レコードのラベルが93 ‘Til Infinity!こちらの壁画アートは、オークランドの青少年育成コミュニティ・センター、ユース・アップライジングの子供達が描いたそうです。


いきなり爆音でヒップホップが聴こえてくる!と思ったらウーファーのクオリティがすごい綺麗に塗装されたピンプ車が走ってきました。このような車、LAなどでもよく見ると思うのですが、このオークランドの殺風景な景色の中、いきなり現れたピンプ車は、もの凄いインパクトでした。


フェストさんと合流し、各メンバーのスタジオやパーティが開けるようなスペースなどを見せてもらいました。オークランドのヒップホップの歴史を探っていることを伝えると、トゥー・ショートが昔住んでいた場所や、ハイエロのメンバーがラップサイファのためにバークリーに通っていた話など少し聞くことができました。サイドショウを観に行くにはどうしたら良いか聞いたところ、最近はインスタグラムでサイドショウに特化したユーザーの投稿情報を見て、車で向かうそうです。

ということで、フライトの時間もあり、バタバタしながらオークランドをあとにしました。オークランドの観光やライブ以外にオークランド滞在中に気になったのがこちら!初日にサイクリングをしましたが、自転車シェアリング以外で、頻繁に見かけたのがこちらの電動シェアスクーターです。


Photo by Justin Sullivan / Getty Images
★電子シェアスクーター(E-SCOOTER)
オークランドのダウンタウンには、この電動スクーターが無造作に路上に転がっています。こちらもアプリを使ってロックを解除し、乗り捨てが可能な新たな移動手段で、主に若者が多く利用していました。さすがGoogle、Twitter、Uber、Lyft、Airbnb、Dropboxなど巨大テック企業がひしめくベイエリアは違うな~と土地柄に感心していましたが、栄光の裏には必ず影が…。

以前より、サンフランシスコの家賃及び住宅価格が歴史的に高騰している話を耳にしていましたが、過去20年間、サンフランシスコの人口が増えている要因が、こういった巨大テック企業のベイエリアへの進出!それが、不動産価格の高騰の要因になっているんですね。今回の旅行もAirbnb、Uber、Lyft、Googleマップがあってこそ実現できているようなものなのですが、地域住民にとっては深刻な問題となっています。こちらの電動シェアスクーターも、住民へのお知らせや相談も無く、テック企業が突如ベイエリアの路上に設置したそうで、地域住民が抗議活動を行い、市当局が電動シェアスクーター各社に業務停止通告書を送付したというニュースもありました。


★アンバー・アラート(AMBER ALERT)
何故かサンフランシスコに到着してから、友人と私のiPhoneが同時に鳴り始めてビックリしたのが、こちらの「アンバーアラート」です。Wikipediaによると「児童(未成年者)誘拐事件及び行方不明事件が発生した際、テレビやラジオなどの公衆メディアを通じて発令される緊急事態宣言(警報)の一種である」とのこと。この緊急速報、ベイエリアにいる2日間で3-4回は確実に鳴っていて、そんなに頻繁に誘拐事件が発生するのか?とビックリしました。上記写真は、筆者が実際に受信したアンバーアラートで「容疑者の車両:赤のシボレーコバルト/ワシントン州のナンバープレートで”BLK1552”/見かけたら911」という内容です。ニュースを確認してみたところ、ワシントン州のバンクーバー在住の4歳の女の子が、親権を持たない母親に誘拐されたという事件でした。

ということで、1泊2日で訪れたカリフォルニア州オークランド、やはりロサンゼルスと比べると若干注意しなくてはならない雰囲気がありましたが、今度行く際には数日滞在して、もっとローカルなオークランドを観てみたいと思いました。

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