2018年USヒップホップチャートTOP100をにぎわしたプロデューサー:トップ25!(前編)

2018年USヒップホップチャートTOP100をにぎわしたプロデューサー:トップ25!(前編)

2018年も、ラッパー同士のビーフや、ゴシップ騒ぎなど日々のニュースで、いつも情報過多気味のアメリカ・ヒップホップ業界。楽曲をチェックする時は、ほとんどのリスナーがSPOTIFYなどオンラインのストリーミング・サービスだと思いますが、ラッパーやフィーチャリングのアーティストの名前は表示されても、サウンドを制作したプロデューサーがパッと分からない。音を聴いて「誰のプロダクションだろう?」と疑問に思っても、自主的に調べていかないと素性さえも分からない。

2018年の上位10人のラッパーとプロデューサーのTwitterのフォロワー数のデータ比較

こちらのHip Hop Numbersの調査結果を見てみても、ラッパーの方がプロデューサーよりも8,889%フォロワー数が多いというデータが出ており、ラッパーが表舞台で ゴシップ騒ぎやなんやらでド派手にやらかしている中、裏舞台に埋もれがちなプロデューサー。

ということで、古風にビルボードのエンド・イヤー・チャートにランクインしたヒップホップのシングル、トップ100にクレジットされているプロデューサーに着目し、チャート上位のサウンドを彩ったプロデューサーをご紹介!ベテランから、タイプビーツ出身のニューカマー、ラッパーやレーベルに付いている専属プロデューサーなど、国籍やバックグラウンドも多種多様でした。

アメリカレコード協会(IRAA)やビルボードのジャンル別、シングル別、アルバム別のチャート、統計方法により、ランキングは若干異なりますが、こちらで紹介しているプロデューサーは、ここ数年のヒップホップのプロデューサーの傾向としても捉えることができると思います。(TOP100にランクインした曲に携わったプロデューサーは、総勢40人強いましたが、複数曲がランクインした上位25人に絞りました。

◆プロデューサー一覧◆

Boi-1da (ボーイ・ワンダ)
Louis Bell (ルイス・ベル)
Cubeatz (キュービーツ)
DJ Mustard (DJマスタード)
Frank Dukes (フランク・デュークス)
Murda Beatz (マーダ・ビーツ)
30 Roc (30ロック)
Mike Dean (マイク・ディーン)
John Cunningham (ジョン・カニンガム)
Metro Boomin (メトロ・ブーミン)
Nick Mira (ニック・ミラ)
Pharrell Williams (ファレル・ウィリアムス)
Sounwave (サウンウェーブ)

後編13人はコチラ


Boi-1da (ボーイ・ワンダ)

https://www.instagram.com/boi1da/
https://twitter.com/boi1dacom
http://www.boi-1da.net/

▼生年月日:1986年10月12日生 (32歳)
▼出身/拠点:カナダ/ トロント育ちのジャマイカン・カナディアン

2017年にアメリカのヒップホップ業界で商業的に最も好成績を残したプロデューサーはメトロ・ブーミンですが、2018年は、ボーイ・ワンダ!ドレイクのOVOサウンドレーベルの専属プロデューサー。ジャマイカのキングストンに生まれ、3歳の時にカナダへ家族で移住。父親はダンスホールのヘヴィーリスナーで、子供の頃からジャマイカ音楽を聞いて育つ。8歳の時、母親にカシオのキーボードを買ってもらい、15歳の時に友人経由でFLスタジオのことを知り、独学でビート制作を始める。数年後に、地元のビートメーカーのバトルで三冠王となる。初のプロダクション仕事は、ドレイクが2006年にリリースしたミックステープ『Room for Improvement』。それ以降も数々のドレイク作品を手がけ、近年はリアーナ「Work」、エミネム「Not Afraid」、ケンドリック・ラマー「The Blacker The Berry」など数々の大ヒットを飛ばす。トッププロデューサーのひとりとして、今年も大活躍のボーイ・ワンダ!ジェイ・ロックの「Win」や「The Bloodiest」にも関わっており、2018年リリースされたヒップホップのスタジオ作品のほとんどにクレジットされているんじゃないかという勢いです。Redbull.comの「Boi-1daの才能が分かる6トラック」も合わせてどうぞ!

1DrakeGod’s Plan
18G-Eazy Featuring A$AP Rocky & Cardi BNo Limit
32Cardi BBe Careful
71Eminem Featuring Joyner LucasLucky You
94DrakeMob Ties

Louis Bell (ルイス・ベル)

https://www.instagram.com/louisbellmusic/
https://twitter.com/LouisBellMusic

▼生年月日:1982年5月27日生まれ(36歳)
▼出身/拠点:アメリカ / マサチューセッツ州ボストン

2013年にボストンからロサンゼルスに移住し、エレクトリック・フィール・マネージメントの創設者/CEOのオースティン・ローゼンと契約。2015年にローゼンがポスト・マローンのマネジャー、ドレ・ロンドンにベルを紹介。ポスト・マローンと何度か一緒に制作を共にし、音楽的にも人間的にも相性が良いと気づき、それからポスト・マローンとずーっと一緒に。ポスト・マローンの人気が無くなったら、ルイス・ベルも消えるのでは?と思ってしまうほどポスト・マローンの曲でランクインしておりますが、カミラ・カベロとヤング・サグの「Havana」やカーディ・Bの『Invasion of Privacy』、21サヴェージ、やリタ・オラ、セレナ・ゴメスなど手広く手がけています。

4 Post Malone Featuring Ty Dolla $ign Psycho
6 Post Malone Featuring 21 Savage Rockstar
8 Post Malone Better Now
62 Post Malone Candy Paint
70 Post Malone Featuring Nicki Minaj Ball For Me

Cubeatz (キュービーツ)

https://www.instagram.com/cubeatz/
https://twitter.com/cubeatz

▼生年月日:1991年3月15日生まれ(27歳)
▼出身/拠点:ドイツ / ジンデルフィンゲン

ケヴィン・ゴムリンガー、ティム・ゴムリンガーというドイツはジンデルフィンゲン出身(メルセデスベンツ最大規模の生産工場があるところ)の、双子兄弟のプロデューサー・デュオ。2010年頃から、フューチャー、グッチ・メーン、21サヴェージ、リル・ウジ・バートやトラヴィス・スコットのコラボ作品で頭角を表し、2016年には、ドレイクの「Summer Sixteen」、スクールボーイQ&カニエ・ウェストの「That Part」フレンチ・モンタナ&ドレイクの「No Shopping」、21サヴェージ&メトロ・ブーミンの「No Heart」で活躍。2017年には、コダック・ブラックの「Tunnel Vision」、ニッキ・ミナージュ、ドレイク&リル・ウェインの「No Frauds」、ミーゴス、ニッキ・ミナージュ&カーディ・Bの「MotorSport」で大ヒット!2018年もクエイヴォ、リル・ウジ・バート、コダック・ブラックのプロダクションを手がけている。ドイツからアメリカへの進出経路が知りたいところですが、所属しているソニーATVミュージックパブリッシングに敏腕コーディネーターでもいるのでしょうか。ミーゴスの「MotorSport」と6ix9ine の「FEFE」のプロダクションが両曲ともキュービーツ& マーダ・ビーツのコンビでランクインし、ニッキ・ミナージュとリル・ウェイン、ドレイクの「No Frauds」もこのコンビというのも面白いです。

15 6ix9ine Featuring Nicki Minaj & Murda Beatz FEFE
16 Migos, Nicki Minaj & Cardi B MotorSport
21 Travis Scott Sicko Mode
65 Kodak Black Featuring XXXTENTACION Roll In Peace

DJ Mustard (DJマスタード)

https://twitter.com/mustard
https://www.instagram.com/mustard/

▼生年月日:1990年6月5日生まれ(28歳)
▼出身/拠点:アメリカ / カリフォルニア州ロサンゼルス

もはや説明不要のDJマスタード!安定のマスタード・ビートでYGの「Big Bank」を大ヒットさせつつも、2018年は主にフェスやカリフォルニア周辺のクラブでDJ業を中心に活動していたマスタード。大御所プロデューサーへの道を順調に歩んでいるなと感じたのが英国ロンドンのシンガー、エラ・メイの発掘とアルバムリリース!そして、エラ・メイのアルバムで祝!初のグラミー賞ノミネーション!12月8日付の彼のIGでは、自宅のローンが完済し、さらに借金やローンが全くゼロの状態になったそう。いろんな苦労を乗り越えて、色々とおめでとうございます!

10 Ella Mai Boo’d Up
29 Lil Dicky Featuring Chris Brown Freaky Friday
35 YG Featuring 2 Chainz, Big Sean & Nicki Minaj Big Bank
46 Ella Mai Trip

Frank Dukes (フランク・デュークス)

https://www.instagram.com/frankdukes/
https://twitter.com/frankdukes
https://www.kingswaymusiclibrary.com/

▼生年月日:1983年9月12日生まれ(35歳)
▼出身/拠点:カナダ / オンタリオ州トロント

16歳のときにDJを始め、それ以前に購入したMPCでディラやプレミアのビートはどうやってできている?とビート制作を始める。プロデューサーになろうとは思ってなかったが、トロントのマネージャー、モー・ジョインツ(Mo Jointz)に渡したビートが、2008年にロイド・バンクスに渡り、「Sooner or Later」という楽曲で初のメジャー作品に携わる。その後、G-ユニットの輪に入り、すぐに50セントへビート提供を始める。しかし、50セントの「Talking in Codes」のサンプリングで使用した元ネタ、メナハン・ストリート・バンド の「The Traitor」の楽曲で、サンプリング・クリアランス問題に直面する。フランクは、メナハン・ストリート・バンドのバンド・リーダー、トーマス・ブレネックと友達になり、NYブルックリンで彼らのセッションに参加してしまう。そこで、彼らが出している古いヴィンテージ・サウンドの制作過程や録音方法を耳コピで学び、結果的にメナハン・ストリート・バンドと共にソウルシンガー、チャールズ・ブラッドリーのアルバム『Victim of Love』(2013)に携わる。1960年代〜70年代のサウンドを再現する方法を学んだフランクは、ヴィンテージ機材で自らサンプルを演奏録音し、コマーシャル用サンプル素材として「Kingsway Music Library」をリリース。「Kingsway Music Library」の楽曲は、ドレイクの「0-100」や、ドレイクとヒューチャーの「Diamonds Dancing」で使用されている。このサンプル集のリリースによって、ボーイ・ワンダ、メトロ・ブーミンなどと仕事をする機会を得て、その後カニエ・ウェスト、ドレイク、エミネム、トラヴィス・スコット、トリー・レーンズやリアーナといったトップ・アーティストのプロダクションを手がけるようになる。また、バッドバッドノットグッドの3枚目のアルバムの作曲制作も手がけている。60年代〜70年代のサウンドを現行で再現しているエイドリアン・ヤングと近いアプローチですが、サンプリングのクリアランス問題が、プロデューサーに音楽への異なるアプローチ方法やアイデアを生ませたあたり、非常にクリエイティブ!若手育成にも積極的に力を注いでいるフランク・デュークス、素晴らしいプロデューサーです。

8 Post Malone Better Now
19 The Weeknd & Kendrick Lamar Pray For Me
32 Cardi B Be Careful
43 The Weeknd Call Out My Name

Murda Beatz (マーダ・ビーツ)

https://twitter.com/murdabeatz_
https://www.instagram.com/murdabeatz/
http://www.murdabeatz.com/

▼生年月日:1994年2月11日生まれ(24歳)
▼出身/拠点:カナダ / オンタリオ州トロント

ミーゴスの専属プロデューサーとして、2015年の「Pipe It Up」、グッチ・メーンの「Back on Road」、フレンチ・モンタナの「No Shopping」などを手がけ、一躍人気プロデューサーへ。チーフ・キーフやミーゴスとは、ソーシャルメディアを通じて繋がったものの「インターネットでビートを作っている1万人のキッズの1人になりたくない」と、10代の頃からシカゴやアトランタの現地に飛んでラッパーと直接人間関係を築く行動力が凄い!ロック好きの父親の影響でロックを聴いて育ち、子供の頃はドラムを演奏。16歳の頃からビート制作を始め、友達が見せてくれたFL Studioにハマり、夏休みに独学で習得。ビート制作をスタートして3ヶ月後の2013年、ソルジャー・ボーイの「Younge N!gga」で初メジャー仕事。周りからは、ビートがもっと良くなるのを待って、地元トロントでのコネクションを築くよう促されたが、「そんなの待っていられない!」と、16歳でシカゴに行き、チーフ・キーフ、GBEやリル・ダークなど現地のドリル・シーンで名をあげようする。その後、アトランタのシーンでやりたいと思い始めた彼は、ブレイク前のミーゴスをネットで見つけ、スキッパ・ダ・フリッパに自分のビートを送る。彼がミーゴスにビートを聴かせたところ、ミーゴスがビートを気に入り、17歳の時にアトランタに行き、ミーゴスと一緒に生活しツアーを回るなどして関係を築く。しかし、ミーゴスとの仕事で名をあげたにも関わらず、トロントでは裕福なセレブ層とはかけ離れた経済状況で、それをしのぐためにオンラインでビートを売り始めるたところ、ビートの収益が不定期で入ってきたため、ウェスタン・ユニオン(国際送金・海外送金サービス)の口座に不審な取引フラグがついてしまう。そこで、プロのプロデューサーとして、マーダ・ビーツのブランドを確立するため、マネージャー、コーリー・リットウィンと共に、経済的負担覚悟でオンラインでのビート販売を辞めることを決心。かつてはコンサート・プロモーター業をしており、セレブの顧客をもつジュエリー・メイカーで何十万ドルも稼いでいたリットウィンは、経済的な負担を肩代わりし、借金をかかえるまでに。一切ビートを売らず、LAへの旅費だけを支払っている年もあったそう。その後、500万ドル超えのオファーが数件落ち着き、一件落着。現在は、マーダ・ビーツのブランドを完璧に保持するために、引き受ける仕事も限定しているそう。

5 Drake Nice For What
15 6ix9ine Featuring Nicki Minaj & Murda Beatz FEFE
16 Migos, Nicki Minaj & Cardi B MotorSport
93 Quavo W O R K I N M E

30 Roc (30ロック)

https://twitter.com/IAm_30Roc
https://www.instagram.com/iam_30roc/

▼生年月日:不明
▼出身/拠点:アメリカ / ニューヨーク州ブロンクス出身でアトランタ拠点

2013年にマイク・ウィル・メイド・イットがジョージア州アトランタで設立したユニバーサル・ミュージック傘下のプロダクション会社、イアー・ドラマー・レコーズ(Ear Drummer Records)所属の専属プロデューサー。小学生のときにブロンクスからアトランタへ移住。15歳の頃にプロデューサー業を真剣に考え始め、20歳の頃から本格的に活動。T-ペインとリル・ウェインによるコラボ・プロジェクト=T-ウェインの「Nasty Freestyle」で初メジャー仕事。「Nasty Freestyle」がチャートインした際に、マイク・ウィル・メイド・イットからSNSでフォローされ、DMでやりとりを始めた後に直接会って、それからマイクと一緒に仕事を始め、現在に至る。2017年には、ヨー・ゴッティとニッキ・ミナージュの「Rake It Up」ヒットに続いて、2018年は、21サヴェージをフィーチャーしたカーディ・Bの「Bartier Cardi」をチーズ(Cheeze)と共同制作し、スマッシュ・ヒット。下記にランクインした楽曲以外には、レイ・シュリマーのアルバム『SR3MM』、リル・ヨッティの『Nuthin’ 2 Prove』でビート提供している。30rocという名前の由来は、プロデューサー名を考えていた時に、仲間に「30rocでいいじゃん?」といわれ「わかった。なんでもいいや」ということで決まり、30rocが何なのか本人も分かっていない。マイク・ウィル・メイド・イットからもらったアドバイスで心に残っているのは「自分の波に乗れ。そして、他人の波に乗ろうとするのはやめろ」だそう。

34 Cardi B Featuring 21 Savage Bartier Cardi
41 Jay Rock, Kendrick Lamar, Future & James Blake King’s Dead
98 Travis Scott Stargazing

Mike Dean (マイク・ディーン)

https://twitter.com/therealmikedean
http://www.deanslist.net/Site_2/file.html
https://www.instagram.com/therealmikedean/

▼生年月日:1965年3月1日(53歳)
▼出身/拠点:アメリカ / テキサス州ヒューストン(アングルトン生まれ)

アメリカのグラミー賞受賞ヒップホップのベテラン・プロデューサー。1990年代のダーティ・サウスのパイオニアとして知られ、ラップ・ア・ロット・レコード(Rap-A-Lot Record)所属アーティストのプロダクションで活躍。ゲト―・ボーイズのスカーフェイス、トゥパックやドッグ・パウンド、ルーニーズのヤックマウスやアウトローズ、ネイト・ドッグ、UGKなどのアーティストと仕事をし、プロダクション以外にも、ミキシング、マスタリングなども行う。 近年は、カニエ・ウェストをはじめ、トラヴィス・スコットや2チェインズ、デザイナーなどの作品も手掛け、カニエ作品では『The College Dropout 』と『Late Registration』のミキシング、『Graduation』『My Beautiful Dark Twisted Fantasy』、『Yeezus』、『The Life of Pablo』、『Ye』ではプロデューサーとしてクレジットされ、カニエ・ウェストとジェイ・Zのコラボレーション・アルバム『Watch the Throne』ではプロダクション共作とミキシングで貢献。そして、カニエやトラヴィス・スコットのライブでは、ギターやキーボードをレギュラーで演奏し、カニエとジェイ・Zの”Watch the Throne”ツアーや”Yeezus”ツアー、トラヴィス・スコットの”Birds In The Trap Sing McKnight”ツアーの他、数々のフェスにも出演している。2017年には、自身のレコード・レーベル、M.W.A.を設立すると発表。一緒に作品を作って、そして契約まで持ってくのを手伝ってくれないかと頼んでくる若手アーティストが多すぎたため、自分でレーベルを始めてもいいタイミングだと思ったから。レーベル第1弾アーティストは、ヒューストンのラッパー、ダイス・ソーホー。M.W.A.は自分のDJ名でもある”メキシカン・レスリング・アソシエーション”の略で、メキシコのレスリング、ルチャリブレがお好きのようです。

2018年は、ミーゴス『Culture II』、デザイナー『L.O.D.』、プッシャー・T『DAYTONA』、カニエ・ウェスト『ye』、キッズ・シー・ゴースト『KIDS SEE GHOSTS』、クリスティーナ・アギレラ『Liberation』、ナズ『NASIR』、ビヨンセ&ジェイ・Z『Everything Is Love』、テヤーナ・テイラー『K.T.S.E.』、トラヴィス・スコットの『AstroWorld』に携わり、トラヴィス・スコットの楽曲でランクイン!上記作品の他、数多くの楽曲をミキシング/マスタリングしています。面白いエピソードとしては、『Ye』のリリース日に、ライブストリーミングで初お披露目する直前の数分前までカニエから言われた修正作業をしていたそうで、リリースパーティ会場に到着した時には作品を再生するマイクの携帯の充電が残り12%…というヒヤヒヤのエピソードについては、「いつも忙しいから慣れているけど、俺らは確実に予定通りこなす」と語るOG、さすがです。

21 Travis Scott Sicko Mode
98 Travis Scott Stargazing
96 Kanye West All Mine

John Cunningham (ジョン・カニンガム)

https://twitter.com/cunningham___
https://www.instagram.com/_johncunningham/

▼生年月日:不明
▼出身/拠点:アメリカ/カリフォルニア州オークランド

ロサンゼルスを拠点に活動するソングライター/プロデューサー。アンリストリクティッド所属。ランクインした曲の通り、XXXテンタシオンの作品で活躍。カリフォルニア州オークランド出身で、高校時代から楽曲制作をはじめ、ニューヨーク大学の”Clive Davis Institute of Recorded Music”に入学。在学中から、フルタイムで授業に出席しながらも、ソングライター兼プロデューサーとして複数のメジャーレーベルの仕事をこなし、2つのアメリカレコード協会(RIAA)ゴールド認定!XXXテンタシオン、 マギー・リンデマン、ジョン・レジェンド、アンディ・グラマー、キッド・インクなどのプロダクションに携わっている。

12 XXXTENTACION Sad!
37 XXXTENTACION Moonlight
50 XXXTENTACION Changes

Metro Boomin (メトロ・ブーミン)

https://www.instagram.com/metroboomin/
https://twitter.com/metroboomin

▼生年月日:1993年9月16日(25歳)
▼レペゼン:アメリカ / ミズーリ州セントルイス

中学生からバンドでベースを演奏。初めて買ったCDはネリーの『Country Grammar』で、それが理由で最初はラッパー志望。しかし、ラップするためのビートが買えなかったため、自分でビートを制作。ビート制作してみると、ラップよりもプロダクション制作の方が好きだと気づく。そして、ラッパーよりもプロデューサー市場の方が競争率が低いだろう見込んで、高校時代から本格的にプロダクション制作に取り込み、現在のメトロ・ブーミンのスタイルを確立。高校時代は、1日5個のビートを制作していた。高校生だったメトロは、ソーシャル・メディアを通してラッパーと繋がり、とある週末に セントルイスからアトランタに行き、OJ・ダ・ジュースマンとグッチ・メーンと一緒にスタジオで過ごす。「メトロ」はセントルイスのバス路線から、「ブーミン」はOJ・ダ・ジュースマンがメトロのビートを常に「ブーミン」を表現していたことに由来して、メトロ・ブーミンという名前をもらう。2012年、メトロは、アトランタのモアハウス大学に入学し経営学を専攻。すでにアトランタのシーンで話題となっていたが、秋学期が始まる1ヶ月前に、フューチャーの「Karate Chop」が彼の予想をはるかに超え大ヒット。プロデューサーとしての道が開き始め、18歳の新入生だった彼は大学に通いながら週末に音楽をやるか、退学して夢を追求するか自分の進路に悩む。毎日授業が終わるとフューチャーかグッチ・メーンとスタジオに入り、授業のために早起きして宿題をやるのは大変で、どちらも中途半端にやるよりかは決断をしないとダメだと思い、秋学期を休学しプロデューサ業に専念。ニッキ・ミナージュ、ルダクリス、フューチャー、ジューシーJ、ヨー・ゴッティ、21サベージ、ウィズ・カリファ、チーフ・キーフ、ウィークエンド、YG、ヤング・ジージー、ミーク・ミル、トラヴィス・スコット、エースフッドなどのアーティストとコラボして現在に至る。10代で母親にプロデューサーのキャリアを進みたいと言うと「そんな空想はやめなさい」と反対しそうなところを、メトロは、自分が一緒に仕事をしたいと思っている全アーティストについてリサーチしまとめたファイルを用意。それを母に提示して以来、母親は彼の一番のサポーターとなったそう。

31 Offset & Metro Boomin Ric Flair Drip
40 Gucci Mane Featuring Migos I Get The Bag
69 21 Savage Bank Account

Nick Mira (ニック・ミラ)

https://www.instagram.com/nickmira_/
https://twitter.com/nickmira_
http://www.nickmira.com/
https://wavsupply.net/

▼生年月日:2000年8月25日(18歳)
▼出身/拠点:アメリカ / ヴァージニア州リッチモンド

XXXテンタシオンやジュース・ワールドのプロダクションで知られる現役高校生(2018年9月時点)プロデューサー。フロリダのジャクソンビル出身のタズ・テイラー(25歳)とオンラインで知り合い、インターネットを乗っ取る何かを作ろうぜ!とインターネット・マニー・レコーズを設立。ハリウッド・ヒルズにあるクルーの家では、現在フルタイムで15人のメンバーが共同生活しながらタイプビーツを制作し販売している。ニック・ミラは、13歳から楽曲制作を始めるが特定のプロデューサーに影響を受けたというより、 YouTubeのビデオ、主にカーディアック・フラットラインのビデオを見て楽曲制作を学び、YouTubeでビートを売っていた典型的なタイプビーツ出身。2017年、17歳のときに、XXXテンタシオンのアルバム『17』でトリッピー・レッドをフィーチャーした「Fuck Love」のビートを手がける。タイプビーツ出身のプロデューサーが一発屋で終わるのか、プロデューサーとしてきちんとしたキャリアを築いていけるのか今後が気になります。学業とプロデューサー業との両立については、昔から学校ではいつもAやBの成績で、宿題は学校か授業中に済ませて、学校から家に帰ったら翌日まで全ての時間をプロダクション制作にあてるという超勤勉なプロデューサー。

7 Juice WRLD Lucid Dreams
55 Juice WRLD All Girls Are The Same
100 XXXTENTACION Featuring Trippie Redd F**k Love

Pharrell Williams (ファレル・ウィリアムス)

https://www.instagram.com/pharrell/
https://twitter.com/pharrell
https://pharrellwilliams.com/

▼生年月日:1973年4月5日(45歳)
▼出身/拠点:アメリカ / ヴァージニア州 ヴァージニア・ビーチ

個人的にアディダスでコレクション商品ばかり出しているなーといった印象が強かったファレル御大。2018年は、こちらの3曲がランクイン。しかし、この3曲の破壊力が凄すぎます!そして、似たようなトラップ・サウンドが多い中、自身のシグネチャーサウンドの魅力も十分に発揮しつつ、トレンドにも乗れちゃうあたり、改めて万能プロデューサーっぷりを見せつけてくれた2018年です。

24 Migos Stir Fry
42 N*E*R*D & Rihanna Lemon
53 The Carters Apes**t

Sounwave (サウンウェーブ)

https://www.instagram.com/sounwavetde/
https://twitter.com/sounwavetde

▼生年月日:1986年2月28日生( 32歳)
▼出身/拠点:アメリカ / カリフォルニア州コンプトン

初めて聴いたヒップホップのインストはティンバランドの「Up Jumps da Boogie」。10歳からKORGのドラムマシンでシンプルなドラムビートを作り始め、そこから4トラック・レコーダー、そしてプレイステーションのビデオゲーム、MTVミュージック・ジェネレーターで音楽制作をする。父親はTV番組「ソウル・トレイン」に出演するほどのポップやロックのダンスのキング!2005年にTDE(トップ・ドッグ・エンターテインメント)のパンチに発掘される。パンチが、そろそろアンソニー・ティフィスに会わせる時だ!ということで、カーソンのスタジオに行き、TDEに入れるかどうかオーディションを受けた日、ケンドリックもTDEでオーディションを受けていた。TDE加入後は、ジェイ・ロックの楽曲や、ケンドリック・ラマーの「Kendrick Lamar EP」や「Section.80」を手がけプロデューサーとして注目され始める。ケンドリック・ラマーの「Bitch, Don’t Kill My Vibe」、「M.A.A.D. City」、「A.D.H.D」、スクールボーイ・Qの「There He Go」といったヒット曲でプロデューサーとしての立ち位置を不動のものにした。TDEのパンチ曰く、「ケンドリックの頭の中にある半分ぐらいのアイデアを、サウンウェーブが仕上げる。彼が自分のビートを作っていなくても、全てのまとめ役がサウンウェーブだ。彼はケンドリックが必要なものを追加する」とサウンウェーブとケンドリックの関係を語っている。「King Kunta」では、ケンドリックから「DJクイックだったら、どうすると思う?」と言われ、サウンウェーブはDJクイックとクイックの仲間のマウスバーグの古いレコードを掘り起こし、最終的にサウンウェーブとサンダーキャットは、曲の中盤から24小節ずつ音符は変えずに、1オクターヴずつ入れ替えるアレンジをしたそう。また、ケンドリックは、サウンウェーブとエンジニアのアリにしか通じない独特な言語を使うそうで、「空気に音があったとして、その空気が鳴っているような感じにして」とサウンウェーブに言ったりもするそう。ケンドリックから「秩序のある狂気が欲しい」と言われたら、ケンドリックが求めているものを持ってきちゃうのがサウンウェーブ!TDEの他には、フロー・ライダの2009年のアルバム『R.O.O.T.S.』に携わる。2018年には、セイント・ヴィンセントなどヒップホップの枠を超えて活躍中。「現在までに、サウンウェーブの音っていうのが無いんだよね。自分自身のサウンドを求めてないって言うと、みんな驚くけど、自分のビートが完成したときは、皆に驚いて欲しいんだ」と語るサウンウェーブ。ケンドリックのようにSNSの使用は控えめで、僧侶のように音楽に専念し、他の時間は家族に注いでいるエゴ・フリーなプロデューサー。

25 Kendrick Lamar & SZA All The Stars
36 Kendrick Lamar Featuring Zacari Love.
41 Jay Rock, Kendrick Lamar, Future & James Blake King’s Dead

ということで、全編は13人のプロデューサーをご紹介しました。残りの12人は、後編でご紹介します。

<参考資料>
The FADER https://www.thefader.com/
Billboard https://www.billboard.com/
Hip Hop By Numbers https://twitter.com/hiphopnumbers
Wikipedia https://www.wikipedia.org/
DJ BOOTH https://djbooth.net/
HotNewHipHop https://www.hotnewhiphop.com/
Rolling Stone https://www.rollingstone.com/
Rap Genius  https://genius.com/artists/Rap-genius

《こちらもオススメ》

2018年USヒップホップチャートTOP100をにぎわしたプロデューサー:トップ25!(後編)... こちらでご紹介した「2018年USヒップホップチャートTOP100をにぎわしたプロデューサー:トップ25!」の後編13人のプロデューサーになります。 Tay Keith (テイ・キース)「実は母親に新しい家を買ったんだ」大学を卒業したばかりのプロデューサー、親孝行も忘れない! 6ix ...

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください